【2016年版】新Macbook Proもダメだった。快適な環境が欲しいならWindowsマシンでいいんじゃないか?

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写真利用:ぱくたそ

2016年秋、期待していたAppleのMacの進化はありませんでした。これまで最高のノートPCと言われていたMacbook Proもその辺のモバイルPCと肩を並べる始末。がっかりとしている方も多いのではないでしょうか。

私は、普段メインマシンとして「Mac mini(Late 2012)」を使用しています。ウェブサイトコーディングの際にはあまり気にしていなかった、マシンのレスポンスですが、最近のAdobe Creative Cloudのバージョンアップなどによって、できることが増えた分、動作にストレスを感じるようになってきました。
AppleのMacシリーズはアップデートが柔軟とは言えず、「現行モデルを買い替えたところで満足感が低くなりそうだ」という印象から、じゃあWindowsマシンならどうなんだ?という思いから、いくつか比較してみることにしました。

このページの概要

まず結論からいいます

MacOSじゃなくてもいいなら、MacからWindowsへ移行した方が快適だと思う。

では、このように感じた理由として、マシン比較をまとめてみます。

クリエイター向けPCとは

今回のエントリーでは、動画編集向け・DTP/WEB制作向け・音楽作成向けなど、さまざまなジャンルのクリエイターに向けて、パーツを構成して販売されている主に直販系ショップの商品を指しています。

さらに、私自身の使い方として、「Adobe Creative Cloud」の各アプリケーションを利用する頻度が高いため、推奨モデル、またはそれに準じたモデルをピックアップして購入の検討を行います。

また、考えている必要スペック等を考慮し、ノートPCについては除外することにしました。

比較対象として「Apple iMac 27(late 2015)」を設定

ここ数年、ずっとMacを使用しているため、通常であればマシンの入れ替えもMacを導入するのが、一番カンタンではありますが、ご存知の通り現在のAppleは、とてもクリエイター向けのマシンのラインナップがあるとは言い難い状況だと言えます。

とは言え、私が当初購入予定であった「iMac 27(Late 2015)」は、現時点では一般的なクリエイター向けのMacだと考えられるため、比較する際の基準値として設定します。
価格帯としても、約20万円前後なため、ちょうどいい基準になると思います。

Apple製品のグレード「松竹梅」

Apple製品のグレードは概ね3つのランクを選択できるようになっています。個人的なには、だいたいどれでも一緒、もしくは真ん中の「竹」でなんとかなるという印象です。価格的にも、2万円程度の差がつくことが多いように記憶しています。
比較グレードとして、もっとも一般的な「竹」3.2GHz 1TB Fusion Driveのモデルを対象にしています。

最新かどうかは重要視しない

2016年秋の時点で、通常のラインナップである、もしくは新品で購入できるものをセレクトします。
自作の経験等はなく、あまり興味も強くないので、今回に関しては「最新をなるべく安く」というアプローチはしません。
どちらかといえば、Macを買う時のように、「松竹梅のどれかを選んでメモリ増設どうしよう?」くらいの手軽さを重視したいと思います。

2017年の日本発売が期待されるSurface Studio について

皆さんもいま一番気になるマシンではないでしょうか。日本での発売は未定とのことですが、アメリカで販売されているスペックを見ると、ローエンドモデルでも「$2,999.00(1ドル100円としても29.9万円)」もします。
28インチのタッチパネル液晶というマシンは、同等のものがありませんので、あくまでも参考までに比較してみます。
このマシンはスペックで語れるものではないので、「とにかく欲しい」という一点での比較になります。

直販系Windowsマシンのスペック条件

モデル選定のための基準スペックを以下のようにします。

  • CPU:Intel Core i7-6700 〜
  • GPU:NVIDEA QUADRO M2000 〜
  • メモリ:32GB以上
  • メインストレージ:SSD 248GB 以上
  • サブストレージ:HDD 1TB以上
  • OS:Windows 10 HOME
  • その他はベースモデルに準ずる

スペックについては、細かく設定すると切りがなく、自作しないと実現しない状態になりそうなので、マザーやストレージなど各パーツについては、ざっくりとさせています。

グラフィックボード(GPU)について

用途としては、Adobe Creative Cloud、主にIllustrator, Photoshop, Premiere, Dreamweaverを利用します。ゲーム用途には使用しないため、OpenGLに最適化されている「Quadro シリーズ」を選択しました。
ゲームもバリバリやりたい場合は、「Geforce シリーズ」が適しているということです。

各ショップのクリエイターPCモデル

基本的には、GPUを「QUADRA M2000」と設定し、モデルを絞り込むという選定です。Geforceモデルよりも選択肢が少ない印象でした。
マウスのものが若干高いのですが、こちらベースのスペックが高いですね。

各モデルのスペックと価格を比較

ショップのウェブサイトに記載されている情報をもとに、マシン構成や価格を比較してみます。ひととおり見る限り、基本構成の状態で希望するスペックのものは少ないようでしたので、カスタマイズ前提という感じになりそうです。
価格は、購入時の予算を把握しやすいように税込で表記してあります。

標準構成でのスペック比較

項目 ドスパラ パソコン工房 マウス Apple Microsoft
名称 Raytrek SENSE∞ DAIV iMac Surface Studio
モデル LT M2 Sen-R017-i7-MQ DAIV-DQZ500M3 27’3.2GHz 1TB / i5
CPU Core i7-6700 Core i7-6700 Core i7-6700K Core i5 3.2GHz Core i5
GPU Quadro M2000 Quadro M2000 Quadro M2000 Radeon R9 M390 GeForce GTX 965M
メモリ 16GB 8GB 32GB 8GB 8GB
HDD1 525GB SSD 1TB HDD 480 SSD 1TB(FD) 64GB SSD
HDD2 2TB HDD 3TB HDD 1TB HDD
光学 DVD DVD
価格 156,578円 156,578円 197,424円 214,704円 299,000円

このように並べてしまうと、iMacの性能に疑問を感じますね。もちろん27インチ5Kモニタは非常に綺麗で、単体で購入するとなると、10万円以上の価格になるでしょうから、一概に価格だけで比較はできません。ただし、単純にマシン性能だけを考えると、購入を躊躇してしまうこともお分かりいただけるかと。
標準モデルでは、ドスパラとパソコン工房が価格的に優位ですが、条件を満たしていない部分がありますので、購入する際はカスタマイズを実施する必要がありそうです。

カスタマイズをして基準スペックに近づけた比較

項目 ドスパラ パソコン工房 マウス Apple Microsoft
名称 Raytrek SENSE∞ DAIV iMac Surface Studio
モデル LT M2 Sen-R017-i7-MQ DAIV-DQZ500M3 27’3.2GHz 2TB / i7
CPU Core i7-6700K Core i7-6700K Core i7-6700K Core i5 3.2GHz Core i7
GPU Quadro M2000 Quadro M2000 Quadro M2000 Radeon R9 M390 GeForce GTX 980M
メモリ 32GB 32GB 32GB 32GB 32GB
HDD1 525GB SSD 256GB SSD 480 SSD 1TB(FD) 128GB SSD
HDD2 2TB HDD 1TB HDD 3TB HDD 2TB HDD
光学 DVD DVD
価格 181,180円 209,433円 197,424円 279,504円 419,900円

パソコン工房 SENSE∞ の価格上昇が激しいです。もっとも割安なのはドスパラ Raytrek です。マウスのDAIVは、基本構成ですでに基準スペックを満たしているという印象です。
iMacの場合はメモリ増設の価格が高すぎる気がします。仮にメモリ16GBの構成にした場合の価格は「236,304円」でした。

20万円以下で選定するとドスパラとマウスの2択

個人的な上限が20万円なので、この時点で2つに絞られました。マシンの詳細については、各ショップのサイトでご確認いただく方がわかりやすいと思います。
見た目的にはマウスのDAIVの方が好みかな・・・という感じでしょうか。強そうなので。

スペックだけ考えるとWindowsマシンが圧倒的に有利

個人的には、Mac OSの使いやすさには非常に満足しており、これまでの考えでは「いまさらWindowsとか無理」と思っていました。それほどまでに、MacOSの使いやすさやわかりやすさは、PCで仕事をする上で重要な要素でした。

しかし、今回のように比較的購入可能なレベルでの価格や、それに伴うスペック、パーツ単位で更新できる利便性などをはじめ、とにかくサクサク動作するマシンがほしいと考えた場合、Macを選ぶ要素がほとんどなくなってしまいます。
業務で使うアプリケーションの操作はほとんど変わらないはず(WindowsのCtrlキーの位置は嫌いですが)ですし、OSの操作については時間短縮を気にする操作はしないと思います。「まあだんだん慣れる」という感覚で大丈夫・・・と予想します。

結論:AdobeCCメインのクリエイターはMacにこだわるのをやめた方が楽かも

長い間、「クリエイター = Mac」という方程式を刷り込まれてきました。
しかし、昨今のAppleの動向や、Microsoftにおけるクリエイターへのアプローチ、AdobeCCのWindowsへの親和性の向上などを考えると、近いうち、「クリエイティブ業務でMacを使うこと = 古い」ということにもなりかねないと危惧しています。
もしかしたら、もう最前線では移行が進んでいるのかもしれませんが。

あくまでも個人的な感想ですが、2016年11月時点でのMacシリーズは高負荷な作業には向いておらず、より閲覧環境としての使いやすさに進んでいるように感じます。下記は、ジョブズが生前送ったメールについて感想をTweetしたものですが、

10年以上前、クリエイティブアプリケーションは、まずMacintosh版がリリースされることが多かったと思います。フォントの関係も影響し、DTPアプリケーションではより顕著だったと記憶しています。
いまでもその時代のイメージが強いのかもしれませんが、実際はクリエイティブ用途に適したPCはここMac Pro以降リリースされていません。
いつの日か、ハイパフォーマンスのMacが登場するかもしれませんが、Windows機のような柔軟な選択ができるようにはならないでしょう。

より快適な環境を長期間、コストを抑えてマシン運用するには早い段階でWindowsマシンへの移行を考えたほうがいいかもしれません。
私自身も引き続き、検討します。

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